「月色シリーズ」の作り方


tukiiro01

すっかり定番の「月色シリーズ」(上の写真:月色のグラス@¥4,860)
長いこと作っている気がしていましたが、
実は作りだしてからまだ2年も経っていないんです。
自分でも驚きます。

光の加減や角度で色が変わって見える、この不思議な色味が特徴で、
どうしてこう見えるのかお客様にもよく聞かれますが、
実は僕も詳しい理由はわかりません。。

ただ、「こうやって作るとこういう色味になる」ってことだけわかっているので、
「どうして?」の答えの代わりに作り方をざっと紹介いたします。

tukiiro02

このシリーズはホウ珪酸ガラス(耐熱ガラス)を材料として、
バーナーを使って成形するバーナーブローと呼ばれる技法で作ります。

まずは材料となるガラス管を作るサイズに合わせて切り離します。

tukiiro03

さてこれが色の元となるものです。
小さくて見えませんが、ガラス棒の先端に「純銀」の小片がついております。

tukiiro04

先ほどの銀を火にかざすと酸素+ガスの高温の炎で気化します。

tukiiro05

で、その前方にガラスを構えておりますと、表面に銀の微粒子が付着するようで、
直後はこのような、アンバー〜茶色の色味を発しています。

tukiiro06

つぎはドット模様をつけていきます。
全体を軽く炙りながら、溶かしたガラスをひとつひとつのせていきます。

tukiiro07

ドットをのせ終わる頃には、温度が加わって色味が黄色に変化しています。
ただしこの状態ではまだ、青白い色味は発しておりません。

tukiiro08

そして、弱めの炎でじっくりと炙ります。
炎が強すぎると、色が飛んでなくなりますので、火加減に気を配ります。

tukiiro09

先ほどのドットが馴染んで、全体が程よく焼けたら息を入れて膨らまします。
この辺りで、青白い色味も見え始めます。
ちなみに写真では高温のため、赤みがかって見えています。

tukiiro10

あとは、ウツワの形をつくっていきます。
作るものによって、手順が色々変わってきますが、
これはグラスの横部分を作っているところです。

tukiiro12

底も平らに仕上げて。

tukiiro13

ウツワの下半分の形ができたところで、底に作業棒を熔着します。

tukiiro14

次は口の部分をつくります。
よく炙って。

tukiiro15

道具でくびれを入れて、叩いて切り離します。

tukiiro16

すると、ちいさな穴が開きます。

tukiiro17

この穴をよく炙って、遠心力も利用しつつ。

tukiiro18

最後は道具を使って、一気に広げます。

tukiiro19

このように熱を加えて小さな穴を広げて、口の部分を作っているので、
口元はなじんで滑らかです。
また不自然に薄すぎたりもしないので、薄い割には比較的丈夫なウツワになります。

tukiiro20

このあと作業棒を取り除き、一晩かけてゆっくり冷まして完成となります。

グラス以外にも、
カップ、片口、ぐい呑、タンブラー、ポットなどを作っていますが、
銀を付着させる〜丸く膨らますまでは、全て同じ工程を踏んでいます。

ざっとのつもりが長くなってしまいましたが、
「月色シリーズ」に、よりご興味お持ちくだされば幸いです!

ryu

 

コメントは受け付けていません。

  • お知らせ

    • 2022年予定

      *会期が変更になる場合があります*

    • 個展
      2022/5/21~25
      J-spirit(京都)

    • 個展
      2022/6/16~21
      うつわ謙心(東京)

  • 最近の投稿

  • アーカイブ